2016年03月18日

『武州通信』第230号

 「花笑み」、今にも蕾がほころんで笑いかけそうな麗らかな季節。桜の枝先では緑の蕾が“早く咲きたいなぁ”と心待ちの様子。   
 そして卒業の候。「卒業」、これも蕾から花への“花笑み”なのでしょうか? ふとそんな気がしてきます。

《「知らない」ではすまされないマイナンバー制度》の巻

 僕の公的氏名は「×××× ×××× ××××」番、12桁の数字? 何だか囚人になったみたい。

 いよいよマイナンバー(社会保障・税番号)制度が始まりました。マイナンバーは赤ちゃんからお年寄りまで住民登録をしている全員に番号をつける制度です。そして働いている人(アルバイトであっても外国人であっても…)は、勤務先に自分のナンバーを提出しなければならなくなります。こんなに生活に密着している制度なのに、これまで“何がどうなっているのか”僕にはちっとも理解できませんでした。

 そこで、3月5日(土)の『オアシス武州』では、勤務先でマイナンバー制度について担当されている清水智徳さんに『「知らない」ではすまされないマイナンバー制度』と題してお話していただきました。清水さんはプロジェクターを駆使し、「マイナンバーとは何か?」から「理解度チェック」まで16項目にわたって懇切丁寧に説明してくれました。お陰様でこれまで曖昧だったことがずいぶん理解できるようになった気がします(清水さんに感謝!)。とはいえ、内容は複雑すぎて具体的には書けませんが、ともかく面倒なことが一杯で頭が爆発しそうです。

 マイナンバーの目的は、➀効率的な情報の管理、利用及び迅速な情報の授受、➁国民の負担の軽減、です。本当かなぁ。 確かに行政にとっては国民を一括管理するのに都合のいいシステムかもしれませんが、では国民の負担が軽減するのかというと、ちょっと首を傾げたくなります。おそらく税処理や社会保障の手続き自体は簡単になるのでしょうが、マイナンバーを安全に管理・運用するには、それに伴うさまざまな厄介事を抱え込むことになりそうです。

 事業者(企業)は、たとえば武州ゼミナールのような小さな個人事業でも、アルバイトを含む従業員やその扶養家族のマイナンバーを取得せねばならず、その管理を厳重にしなければならなくなります。最近、金庫がずいぶん売れているようですが、それは、従業員のマイナンバーの取り扱い(これについてもかなり煩わしい注文が出されています)に対する行政の縛りのきつさが影響しているに違いありません。またマイナンバー法に違反した場合にはかなり厳しい罰則も規定されています。まぁ、このように厳重にしないとマイナンバーの漏洩・流失の危険性があるのですから仕方ないのですが…。

 清水さんは「システムは完璧だけれど、流出などの問題は人間側のミスが原因だ」と言います。その通りですね。ところが、その完璧なはずのシステムは(完璧であればあるほど)人間のミスを誘発するようにできているとも言えそうです。もっとも悪意を持って情報を流出・利用する人は論外としても、普段は普通に生活できている人でも“うっかりミス”を犯してしまいそうです。それが機械ならぬ人間というものでしょう。何だか前号の高校入試の採点ミスが二重写しになってきます。昨日の新聞でも「マイナンバーの紛失や流失が相次いでいる。勤め先での管理がずさんで、本社に送ったカードをなくされたケースもあった」(朝日新聞)と報道されています。

 お話の最後に「理解度チェック」をみんなでわいわいがやがや楽しく語らいながらやったのですが、これがまた難しく、なかなか合格点に達しないのです。たった今、清水さんから教えてもらったのに、です。いや、清水さんの説明が足りなかったからではありませんよ。清水さんの説明は完璧だったのですが、このシステムがあまりにも煩雑すぎるのです。また、たとえ理解できてもミスせず生活できるかというと…、うーん、自信ないなぁ。確かに「知らないではすまされない」マイナンバーですが、むしろ「知るのも困難」「知ってもすまされない」のがマイナンバーなのかもしれませんね。
 僕がこんな危惧を抱いても、時間が経てば慣れっこになって少しは落ち着いてくるのでしょうか? それとも問題頻発で…?

 何はともあれ、今年の1月から僕も貴方も、公的氏名は、自分で選べないマイナンバー「×××× ×××× ××××」番、12桁の数字。    

(斉藤 悦雄)

【インフォーメーション】
  4月23日『武州大学』  7:00pm〜
  テーマ :幕末、江戸幕府の対外外交
  レポート:竹内秀夫さん

    ※関心のある方は是非参加してください。
posted by 武州ゼミナール at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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